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>> タスマニアの植物ガイド
タスマニアの花と植生について
クレイドルの植生:3つのタイプ
変化に富んだタスマニアの植生を説明するのはなかなか大変ですが、 ここではその代表としてクレイドルマウンテン国立公園を取り上げて
お話ししてみましょう。
世界遺産に指定を受けたこの公園は
16
万
Ha
にも及ぶ広大な面積を持っています。 この広大な地域を植生という観点から大胆に分類してみると、大きくは次の3つのタイプに単純化することが出来ます。すなわちそれは、
1. 湿って暗いレインフォレスト(冷温帯雨林)=太古の森
2. 乾いて明るいユーカリの森 =新しい世代の森
3. 黄金色のボタングラスの湿原 の3つです。
もちろん細かくは中間的な森林、たとえばウエットなユーカリ林もあれば乾いた混合林もあるわけですが、それらはこの両者の森の中間的なものと考えれば良いでしょう。 以下にそれぞれの特徴を順番に説明します。
写真は、左から順に レインフォレスト、 ボタングラスの草原、 ユーカリの森
1.太古の森レインフォレスト
かって、オーストラリアは南極や南アメリカと共に超大陸ゴンドワナの一部であったということをご存知ですか?
タスマニアにはゴンドワナ時代(
2
億年以上前)から生き延びていると言われる植物群があります。
学名に南極(Antarctica)という名前が付いているマンファーン(巨大な木性シダ)、そして南極ブナというロマンあふれる名前を持つマートルビーチ。
タスマニアには又、豪州ではきわめて珍しい針葉樹の仲間たちがあります。
クレイドルにはタスマニア固有の
4
種の針葉樹のうち、ペンシルパイン、キングビリーパイン、セロリトップパインの
3
種があり、
この公園の森林植生の大きな特徴になっています。
そして、これらの古い樹木が優勢種として存在するのがレインフォレストと呼ばれる暗く湿った原生雨林なのです。
このような森は山火事に遭いにくい南向き、南東向きの斜面にあって鬱蒼とした苔に覆われているのが特徴です。
レインフォレストが山火事に会うと、その後に復活するのは先ずユーカリの森で、レインフォレストが復活するには少なくとも400年以上の年月がかかると言われています。
レインフォレスト特有の針葉樹と木性シダ
キングビリーパイン
ペンシルパイン
ヒューオンパイン
マンファーン
2.乾いて明るいユーカリの森
オーストラリアに特有の樹木ユーカリは、山火事に強く山火事に弱い木と言われています。
その葉っぱにアルコールを含むこの植物は、山火事に会うと燃えやすく、またたくまに広大な面積が消失します。 が一方では、山火事の後にふたたび新しく
成長してくるのがこのユーカリなのです。 ユーカリと言っても豪州全体で
600
種、タスマニアだけでも
50
種類はある大きな属ですが、大きくは3つのグループに分けられます。 それは、
@ガムツリー群:ゴムのような樹液を出すのでガムツリーの語源となったグループ
Aペパーミント群:葉っぱに強いアルコール臭があります
Bアッシュ群:マウンテンアッシュを代表とする巨大ユーカリのグループ。
クレイドルにあるのは、標高
1000
mの雪の降る高さから登場するスノーガム、アボリジニがその樹液を発酵して飲んだといわれるサイダーガムなどがあります。タスマニアの随所で見られる、ビッグツリー、トールツリーと呼ばれるタイプの巨大ユーカリは、アッシュグループに属するスワンプガムで、その高さは
98m
にも及び、広葉樹では世界最高の高さを持つと言われています。
タスマニアのユーカリの仲間
スノーガム
スノーガムの花
ブルーガム 右:スワンプガム
3.ボタングラスの草原とタンニン
クレイドルを含むタスマニアの西部に行くと、川の水、湖の水が黒く染まっているのにびっくりされることでしょう。
この色はボタングラスという植物の根から染み出たタンニンによるものです。
タスマニア西部には、このボタングラスの湿原が至る所にあります。
かって原住の民アボリジニ達が狩猟を行うために火をかけて出来た草原もあります。
ボタングラスとは、かやつり草の仲間の植物で長い穂先にできる種がちょうどボタンに見える所からその名前が付いています。
黄金色にかがやくこの草原は。鬱蒼と茂るレインフォレストと対比して非常に特徴のある植生です。湿原で土壌部分にはピート層が形成されます。
ボタングラスの花とタンニンで染まった川
タスマニアの野生の花々
タスマニアにはまたユニークな野生の花が多く見られます。
野生の花のベストシーズンは、12月上旬、タスマニアの初夏です。その理由は、春の花の代表 タスマニア・ワラタの季節だからです。
一方、夏の花の代表はレザーウッドとティーツリー。特産蜂蜜の元になるこのレザーウッドのベストシーズンは1月から2月。
10月11月の春先には、海岸線(コーストライン)の砂丘地帯を中心にまた違ったワイルドフラワーが見られます。
これらの、ワイルドフラワーを観察するベストスポットは、何といってもクレイドルマウンテン・レイクセントクレア国立公園です。
世界遺産に指定を受けた公園の北側にあるドブ湖の周りを はるかクレイドルの岩峰を仰ぎながら歩いてみて下さい。
タスマニアの象徴「ワラタ」をはじめ タスマニアの代表的なワイルドフラワーの多くを観察することができます。
南のホバート近郊でのおすすめは、ハーツマウンテン国立公園。 ホバートから最も近い世界遺産の国立公園で、近くにある昨年開設されたエアウオークは森林を観察するのに最高のポイント。 森の中に設けられた高さ48mのブリッジからレインフォレストを眺めます。
ホバートの市内でも見られるのが、ウエリントン山。港の後ろにそびえる標高1270メートルの山です。
頂上に至る登山道路にそって様々な花々が見られます。 同時に素晴らしいホバート周辺の景色も楽しめます。
それではタスマニアの名花をいくつかの切り口でご紹介致しましょう。
写真技術の拙劣さは当方の責任。 ご不満の向きは、自ら傑作をものにしてどうぞこのサイトのためにご提供下さい。
春の花の主役たち
タスマニア・ワラタ
マウンテンロケット
ネイティブローレル
フラッグアイリス
夏の花の主役たち
レザーウッド
ボロニア
バンクシア
オレンジエバーラスティング
ヒースの仲間
パンダニ
上:スコパリア 右:ドラゴンヒース
コモンヒース
亜高山帯の植物
エバーラスティング
クッションプラント
パイナップルグラス
アイブライト
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