タスマニア再発見

豪州国内で毎月発行されている日豪プレス紙と同時掲載でお送りする新特集
当社代表の千々岩 健一郎が同紙に連載する新しいコラムです。
タスマニアの魅力を新しい切り口で紹介するこのコーナーをどうぞお楽しみください。

第42回日豪プレス 2012年2月号掲載  野生の川、 ゴードン

野生の川ゴードンは、タスマニアの自然保護運動を象徴する川だ。
「フランクリン・ゴードン野性の川国立公園」として世界遺産に指定されるに至る過程でさまざまな運動が行われた。
1960から80年代の自然保護運動は主として発電用のダムを作ることに対する反対運動としてあった。森が水の底に沈み、下流の河川の自然が損なわれることを嫌ったのである。
ゴードンリバーはタスマニア南西部を源とする全長181km、タスマニアで3番目に長い川である。1967年この川の上流部にダムと発電所を造る計画が州政府により承認され、1977年にタスマニア最大規模の発電所が完成した。この建設の際にも、上流にあった美しい湖ペダが水没することで大きな反対運動があったが、その後ゴードンダムのさらに下流に第2ダムを作る計画が出されたことで反対が強くなった。ゴードンの下流域には、独特の河岸域の生態系をもつ自然がありそれらが破壊されてしまうことが危惧されたためだ。労働党政権の下でいったん否決された計画がその後の自由党政権の下で新たに承認されたが、1982年にこの川を含む3つの国立公園地域が世界遺産に指定されるに至りこの第2ダムの計画は全面的に中止されることとなった。

この川の自然は西部の港町ストローンを起点とするゴードンリバークルーズで楽しむことができる。半日クルーズでも往復5時間のゆったりした船旅で、深い森が河岸を覆う幻想的な景色が堪能できる。 上流のボタングラスの湿原から流れ出たタンニンを含んだ赤茶色の水のために、晴れた日には鏡のような水面に空の青、湖岸の緑が映りこんでより神秘的な風景が現出する。 シドニー湾の6倍の容量をもつマックワリ湾から出発し、ゴードンの河口に入った船はスピードを押さえて静かに航行する。 船の移動によって発生する横波が河岸のデリケートな生態系を破壊することを防ぐためだ。 2月のこの時期には白い花をつけたレザーウッドの木々が目に入る。 ほとんど水鳥を見ないのは、水深が深いためだ。 氷河が削ったこの川の水深は平均30mもある。 クルーズは上流の河岸で下船して深い森の中を歩く。 このレインフォレストボードウオークでは、樹齢2千年といわれるタスマニア固有のヒューオンパインが倒木となって存在している。
偏西風がもたらす雨量の多いこの西部の河岸の森は、タスマニアのどこよりも鬱蒼と深く茂っている。

上の写真:左から ゴードンリバークルーズの様子:写真はフェデラルグループ提供
下の写真:左から 出発の港ストローンの風景


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